「訪問リハビリテーション」(注)で働くOTにどのようなイメージを持っていますか???今回の「ここへ行ってきた!!」では広報部員が毎日行っている「訪問リハ」について紹介したいと思います!!
「生活」を援助するOTは、対象者の大切な時間を共に過ごしています。対象者の方に充実した援助が提供できるよう、考えるきっかけになれば幸いです。
★訪問リハの一日★
某訪問看護ステーションには、PT4名・OT2名がいます。一日約5件、車で利用者様のご自宅に伺っています。介護支援専門員・利用者様・ご家族様から「困ったこと・希望」を伺い、利用者様がより長く在宅生活を過ごせる為に必要な機能訓練・活動・指導・環境の工夫を提案・提供しています。
★在宅で生活すること・・・訪問リハに行って感じていること★
Eさん99歳。昨年夏の腰痛により自立生活から突然の寝たきり、要介護者に…。「除痛・生活の介護負担軽減」を目的に介入しました。現在では入浴以外の屋内動作は自立し、再び元気に生活されています。
Eさんのご自宅は築200年以上のお屋敷!上がり框は約40cm、畳間や段差が多く、身体的なバリアは沢山。しかしこの場所こそがEさんの生活されてきた環境なのです。その環境と身体がいかに上手く付き合っていけるかを考え、動作練習や環境設定の工夫を実施してきました。そして何より暖かいご家族のご協力とご本人様の気持ちこそが自立生活に達したポイントかと思います!「若い人たち(ご家族様のことです)がよくやってくれているから、ここまで生活できたんだよ。この調子だと100歳まで元気でいられるよ!」とEさん。頼もしいかぎりですね。最近は昔の下肢骨折から起因する肩の可動域制限に対しても介入中。趣味の書道や食事の箸操作が上手くなるように、今も頑張っています!
★病院で働く新人OTの皆さんへ・・・
リハビリテーションはさまざまな時期・対象者の方に関わっています。「家庭復帰」の先にも生活は続きます。病院での目標によく挙げられる「家庭復帰」も、その方がどういったご自宅・ご家族で生活していくのかを考慮し、検討することが大切と思います。在宅生活の環境はさまざまです。対象者のニード・満足度が生活の質を高めるを忘れずに、これからも皆で頑張って援助しましょう!!
注:介護保険では「訪問看護7」及び「訪問リハビリテーション」が作業療法士等の行う訪問リハです。
取材:酒井