Category: ひよこ通信

140号:子は親の鏡

イメージ_140 先日、久しぶりに一人で電車に乗って出かける機会がありました。めったにないことなので、うきうきした気持ちで電車に飛び乗ったところ、一人のお年寄りと小学生くらいの女の子を連れたお母さんが席の譲り合いをしている場面に遭遇しました。
 どうやら、座っていたお年寄りが女の子に席を譲ろうとしたところ、お母さんが断っている様子。そのお母さんが「この子がこれからの将来を生きていくために必要なことだと思っています。お気持ちだけ頂きます。ありがとうございます。」と丁寧に断っていました。その様子を黙ってみている女の子もまたおりこうそうで周りの人たちも笑顔でその様子を見ていました。

 はたして、自分だったらどうしていただろうか。きっと断るだろうけど“この子がこれからの将来を生きていくために必要なことだと思います。”というフレーズは出てこないでしょう。間違いなく!その言葉が、席を譲った人だけでなく女の子の心にも響いていたと思います。謙虚で凛とした言動って周りをすがすがしい気持ちにさせるんだなっと思いました。そして、子は親の鏡と聞いたことがあります。

 うちの子はまだ4歳のやんちゃ盛りで仕方がないかと思いますが、叱り方に悩むことがたびたび・・・。叱り方というかしつけ方に悩みます。言われたことをすぐに忘れてしまう息子。まるで暖簾に腕押しのような感じ。ダメ事はダメと本気で言わないといけないとは思いますが、ガミガミ怒ってばかりいる自分に嫌気がさします。
 でも、きっと子供は私の普段の生活を黙ってしっかり見ていて、自然と私の姿勢を受け継いでいくものなんだろうと感じました。怒るだけでなく、子供に見られていることをちゃんと意識していないといけないですね。

 育児もリハも自分の生き方も悩みどころは様々ですが、答えはひとつではありません。重要なのは私自身の姿勢だと思いました。子は親の鏡、患者さんもセラピストの鏡なのかもしれません。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wpm/news/2010/23/

138号:働くママ3年目突入

イメージ_138 5月に息子が4歳の誕生日を迎えました~(^0^)。もう、「4年もたったのかぁ」と感慨もひとしおです。相変わらずやんちゃで目が離せませんが、最近ではすすんでお手伝いをしてくれるようになり、少し頼もしくなってきた息子。体つきも肩が少しだけがっちりしてきて、足もキュッとひきしまってきた感じが「男の子っぽくなってきた♪」と嬉しくなってしまう私です。

 昔から“石の上にも3年”といいますが、確かに働くママを3年続けてみて、仕事にも育児にもゆとりが出来てきました。そのせいか、改めて今後の自分自身のことを考える機会が多くなってきた今日この頃。“OTとして何を目指していきたいのか” “どうステップアップしたいのか”を考えると頭の中がもやもやしてしまって、自分の目標がわからなくなってしまう時があります。

 そんなことで少し悩んでいた時期に前の職場の仲間と会う機会があり、それまでは誰にも話したことのない話でしたが、思い切って話してみました。
 ただ私の心から湧き出てくる言葉を話していると、まるでバラバラだったパズルが当てはまっていくように、自分の感じていたことがなんとなく形になってくるではありませんか。その仲間は、にただ耳を傾け、理解し、「それだけ考えているなんてすごい。だったらその思いのままやっていけばいいじゃない。」と言ってくれました。

 何事も話してみることが大切ですね。そして、話が出来る仲間がいることも大切!仕事と育児に追われてなかなかいろんな仲間と話す時間がないですが、少しでも大切な仲間とのつながりを大切にしていきたいと思いました。
 そしてなんと、今回から新しいひよこ通信の仲間が加わります!この縁もまた大事に育てていきたいです☆。3年目のひよこ通信をよろしくお願いいたしま~す!

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wpm/news/2010/21/

136号:環境をつくることの大切さ

イメージ_136 昨年の夏に、“多言語で話そう”をテーマにしたサークルに家族で参加するようになりました。
 始まりは、『息子に語学を身につけさせたい』『家族で共通の何かをしたい』という思いからでした。 そのサークルとは、色々な国の言葉のCDを家などで聴いて、サークルの場でいろいろな国の言葉で話し、ホームステイなどの国際交流も積極的に行っているというもの。
 そのサークルの参加者いわく、ただその多言語の環境に身をおいているだけで色々な国の言葉がしゃべれるようになるということで、かなり『怪しい~』と思いつつもなぜか気になって入会してしまいました。

 サークルに参加してから、インド人のホームステイを受けたり、私自身、色々な国の言葉を覚えようとして少しずつ身になってきた感じですが、息子はサークルの人たちと遊ぶことをただ楽しんでいるだけ。
 それが最近、息子に変化が現れました。突然、英語のCDのフレーズを聞き取って日本語の訳を言ってくれたり、私と一緒に中国語のCDのフレーズを言ってみたりと、溜まっていたものが溢れるようにポロポロと多言語が出てくるようになりました。

 そんなことをきっかけに、環境から学ぶことの大切さを改めて感じました。そういえばリハビリも同じで、よりよい回復のための環境づくりを心がけて患者さんと接しています。人間が本来持っている環境に馴染む能力を利用した手技もあります。嬉しいことは、大人も子供も同様にその環境に馴染む能力が備わっているということ。私にもまだまだ成長の可能性があるということです。
 息子の言葉の成長を楽しみつつ、まっさらで純粋な息子のスポンジのような吸収力にすぐに私は追い越されてしまうだろうと考えると、「負けてられない」と奮起する今日この頃です。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wpm/news/2010/19/

134号:エールを送って送られて

イメージ_134 先日、とある図書館で細身でおとなしそうなママさんが泣きわめく男の子(おそらく2歳)を担ぎ、強制退場状態で立ち去る姿を見ました。子供は「電車の本~!!(涙)」と叫び、ママさんは「電車の本はないの!!(怒)」と叫ぶ・・・。
 息子の元気っぷりは以前よりひよこ通信で書いていましたが、その光景はまさに去年の私そのもので、そんな状況ながらその場に一緒いた主人とほほえましくながめていました。
 『ママさん頑張って!!いつまでもそんな事が続く訳ではないから!!今を乗り越えれば大分らくになるからね~。』と心の中でエールを送る私。先輩から後輩へのエールみたいに、同じような苦しみを経験したからこそ理解できる事ってあります。

 そう言えば私はママでもありOTでもあります。今までも、いちOTとして後輩にエールを送ってきました。
 今は小さい職場故に主任を任され、OTの先輩に愚痴をもらしたり助言をもらう機会がありません。一人で踏ん張らなきゃいけないと思い寂しさを感じることもしばしば・・・。育児と仕事の両面で未熟さを感じる日々です。
 でも、きっと沢山の先輩方から多くの無言のエールをもらっているんですね。きっと同じような事で悩んだ先輩も沢山いて、『頑張って!!いつまでもそんな事が続く訳ではないから!!今を乗り越えれば大分らくになるからね~。』って応援してくれているんだ!って思いました。そう思うと、あまり肩肘張らずにいってみよう!という気にもなります。

 最近は息子のおしゃべりもいっちょまえになってきて、「いい?わかった?いい子だね」などと私に向かって大人の口まねをします。「何を言ってるんだ」と思いながらもほめられると嬉しく思ってしまう単純な私・・・。そんな小さなエールも私の日々の力になっています(^0^)。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wpm/news/2009/17/

132号:祝・三歳

イメージ_132 うちの子はよく「男の子らしくとても元気ね。」と言われますが、私が思うにまるで躾のなっていない犬か猿。
 噛みついたりひっかいたりつねったり、通りがかりの人には突然抱きつくし、外でも落ちているものを口に入れたり・・・。息子と外を歩くときは常に息子の一挙一動に目を光らせている私。
 一時は自分の息子への関わり方が悪いから?と悩んだこともありました。毎日が息子とのガチンコ勝負。「まだ3年しか経っていないのね・・・。」と言うのが私の本音です。

 そんな息子も先日3歳になりました!!何よりの進歩が息子と二人で買い物に行く事ができるようになった事。
 それまでは、息子は買い物のカートに頑として乗らないし、おとなしく手をつないで歩く事なんて不可能。結局、駆け回りたがって暴れる息子を片手で抱っこしながらもう片方の手でカートを押すはめに・・・。相当な覚悟がないと息子と二人の買い物はできませんでした。
 でも、今では言って聞かせれば買い物のカートに乗ってくれますし、手をつないでの買い物もできるようになりました。「魔の二歳児を卒業したってことなんだなあ・・・。」と感慨深く思う今日このごろです。

 息子の成長を感じるきっかけになったのは、実は患者さんからの一言でした。あるおばあちゃんの患者さんに、息子がやんちゃで一緒に買い物に行けない話をすると、笑いながら「それも勉強だよ。」と。
 衝撃的な一言でした。大変だからと言って避けたままでは何も始まらない。そこで私は思い切って息子と買い物に行くようになりました。息子に買い物をする上での約束を言い聞かせるなど、楽しい買い物の為の策を考えるうちに私自身も母親としてひとつ成長したと思っています。
 患者さんは皆人生の大先輩ばかり。リハの勉強だけでなく人生の勉強もさせてもらっています♪♪

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wpm/news/2009/15/

130号:出産後初めて、講習会に行って来ました!

イメージ_130 先日、久しぶりに(約3年ぶり?)講習会に行って来ました!!
 以前は新人教育はじめ様々な講習会に参加していましたが、妊娠したあたりからずうっと講習会に行けませんでした・・・。週末も主人は仕事で忙しく、保育園も土曜日の午後は有料、日曜日はお休みで子供の預け先がなかったのです。
 でも、今回の講習会は最近気になっていた呼吸リハだったので、思い切って職場の保育室(なんと500円/1日!)を利用させてもらえるようにお願いして講習会への参加が可能となりました。仕事ではないのに子供を職場の保育室に預けることは気が引けましたが、私自身のスキルアップで職場に還元できるのであればいいと思い、張り切ってはじめての呼吸リハを学んできました。

 呼吸リハはPTの領域と思っていましたが、私の様に療養型病棟で一人で働く場合、OTでも有用なスキルだと確信しました。久しぶりの講習会はとても新鮮でかつ刺激的でした。
 普段仕事、育児、家事に追われた生活の中で忘れかけていた“医療技術のプロとして常に向上心を持って仕事をしていく”という初心を胸に刻まれた時間でした。そんなわけで、今年の抱負は“母としてだけでなくOTとしてのスキルアップにも積極的に挑戦していくこと”となりました。

 余談ですが、現実問題としてママさんOTがスキルアップを目指して講習会や学術発表会に参加することは簡単な事ではない気がします。今回の私のように職場の保育室が利用できたり、保育スペースのある講習会があったりと、ママさんOTでも積極的に学んでいける環境が整うといいですね。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wpm/news/2009/13/

128号:多くの人に支えられて働くママしています!

イメージ_128 専業主婦のママ友達や子供を作らず仕事をしている友人に会うと、決まって「子育てしながら仕事もして大変ね~。」と言われます。そんな言葉を聞く度に『そんなことない!』と思う私・・・。
 私にしてみれば、四六時中子供と一緒に過ごして育児と家事に追われる生活だって大変だと思うのです。家事と育児と仕事の両立が出来ているもの私一人の力ではなく、多くの人の支えがあってこそ成り立っているとつくづく感じさせられます。夫、両親、職場の上司やリハ助手、そして保育園スタッフ等々・・・。

 仕事と育児の両立に大きな役割を果たしてくれているのが、保育園の存在でしょう。(ちなみに小学校低学年の子供には、放課後から夕方までの時間を有償で過ごす学童保育があります。)
 何者にも換えられない宝物“子供”を預けるということは、母親にとってとても切ないこと。母親が保育園のスタッフを信頼出来ないと安心して子供を預けることは出来ません。保育園のスタッフの方々とは本当の家族ではないけれども、まるで家族のように一緒に泣いたり笑ったりして子供とともに成長出来たらいいなぁっと思っています。

 先日、突然子供が40℃近くの熱を出しました。その熱がなかなか下がらず結局一週間も仕事を休むこととなってしまいました。私以外のセラピストがいない職場。リハ助手がリハを受けられなくなった患者さんの様子を病室まで見に行ったり、時には院内外に散歩に連れ出してくれました。
 「仕事も大切だけど、家族のことが第一よ!」と言って心配してくれる仕事仲間をとてもありがたく思いました。そして、子供の熱が下がるまでの間、里帰りをさせてくれた夫と両親にありがとう!

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wpm/news/2009/11/

126号:OT復帰から一年が経って、思うこと・・・

 5月25日に愛する息子が2歳の誕生日を迎えました。OTに復帰したのが昨年の6月で、「もう一年が経ってしまったんだなぁっ」と、この一年が過ぎる早さにも驚きますが、私と息子の生活の変化(成長?)ぶりに驚きます。

 復帰したばかりの頃は、仕事から帰ってきてからぐずる息子をおんぶして夕食を作ったり、スムーズに食事を済ますために一週間の献立を立てたり・・・と、とにかく、無我夢中で過ごしていた気がします。
 今では、私は非常勤から常勤になり、息子は職場の保育室から少し大きな保育園に通うようになりました。最近では、息子のトイレットトレーニングが進み、オムツを外すことに成功しました!今でも仕事と育児に奮闘していますが、一年前に比べると大分落ち着いた生活を送っていると思います。

 今や息子は通称“魔の二歳児”と呼ばれる時期。自立心が高まって、なかなか素直に親の言うことなんか聞いてくれません。
 トイレットトレーニングしかり、こちらがムキになって無理強いをすれば同じかそれ以上のパワーで反抗してきます。逆効果とはこのこと!大切なのは落ち着いて、いかに相手が目的とすることを「やりたい!」「ちょっとやってみようかな?」と思わせることです。

 しかし、それが大変!患者さんとの関わりの中でも同じようなことがありますが、仕事では落ち着いた対応が出来ても、子供相手ではなかなか出来ないのです・・・。
 私の、ママ修行・OT修行もまだまだ始まったばかり、ひよこです。

Permanent link to this article: https://kana-ot.jp/wpm/news/2009/1/