152号:番外編 -パパの子育て通信- その1

152号:番外編 -パパの子育て通信- まさか私がひよこ通信の執筆を行うことになるとは思ってもいませんでした。ひよこ通信デビューということで何を書いたら良いのやらと思いつつ男性として、OTとして半人前の育児で感じたことを書きたいと思います。

 世の中は「イクメン」という言葉ができたおかげで、ママと同じような育児を男性がやることに抵抗なくなった気がします。
 現在2歳10ヶ月の男の子がいまして、時間があるときには保育園の送迎をしています。当初、自転車の前乗せチャイルドシートに子供を乗っけて走る姿はなんとも恥ずかしいと思ったりもしましたが、慣れると楽しいものです。
 帰り道に自転車こぎながら「今日は保育園で何して遊んだの?」なんて聞くと「(オモチャの)飛行機壊しちゃった??」と会話がかみ合っているような、かみ合っていないような返答に笑ってしまうワケです。
 案外そんなやりとりを見ず知らずの人たちが微笑んでみているのを見ると(←勝手な妄想かも知れませんが…)快感にもなります。子供とのコミュニケーションが弾んでいる理想的な親子だと思われているに違いないと心の中でドヤ顔しています。

 とはいえ、「魔の2歳児」という言葉はウソではありません。イヤイヤも絶好調。親の思い通りにはいかないことも多くあります。
 そんな時、いかに本人の意志でイヤなこともやってもらうかを考えようとすると、OT的な思考回路にスイッチが入ります。物で吊るなんてこともありますが、自分がロールモデルとなって楽しそうな様子を見せて興味を引かせつつ一緒に行動するようにしています。また、子供が棚からお菓子を出して私にくれるのですが、それは暗にパパがお菓子をもらって食べたら平等に自分も大好きなお菓子を貰えるという考えだったようです。やんわりと断り、貰わないようにしていました。でも素直に子供はお菓子をパパにあげて喜んでもらいたい。交換条件のような駆け引きができるとは賢いヤツだ。と自分自身が「認知の再構成」をして前向きに捉えると成長を感じ、オーバーな表現ですが、大した子供だと思ったりしています。

 OTとして患者さんに対して苦手な部分(短所)にばかりに目を向けるのでなく、良い部分(長所)を伸ばそうと考えたりしていても、自分の子供となるとそうもいかないものです。歩き始めるのが遅れた、オムツが外れない、指しゃぶりのクセが治らないといったことでふと発達が遅れているんじゃないかと過剰に疑いたくなるような時もあったりしました。職業病ですね。その子の個性であり何はともあれ元気が一番。子供と一緒に自分も成長していきたいと思っています。

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