140号:子は親の鏡

イメージ_140 先日、久しぶりに一人で電車に乗って出かける機会がありました。めったにないことなので、うきうきした気持ちで電車に飛び乗ったところ、一人のお年寄りと小学生くらいの女の子を連れたお母さんが席の譲り合いをしている場面に遭遇しました。
 どうやら、座っていたお年寄りが女の子に席を譲ろうとしたところ、お母さんが断っている様子。そのお母さんが「この子がこれからの将来を生きていくために必要なことだと思っています。お気持ちだけ頂きます。ありがとうございます。」と丁寧に断っていました。その様子を黙ってみている女の子もまたおりこうそうで周りの人たちも笑顔でその様子を見ていました。

 はたして、自分だったらどうしていただろうか。きっと断るだろうけど“この子がこれからの将来を生きていくために必要なことだと思います。”というフレーズは出てこないでしょう。間違いなく!その言葉が、席を譲った人だけでなく女の子の心にも響いていたと思います。謙虚で凛とした言動って周りをすがすがしい気持ちにさせるんだなっと思いました。そして、子は親の鏡と聞いたことがあります。

 うちの子はまだ4歳のやんちゃ盛りで仕方がないかと思いますが、叱り方に悩むことがたびたび・・・。叱り方というかしつけ方に悩みます。言われたことをすぐに忘れてしまう息子。まるで暖簾に腕押しのような感じ。ダメ事はダメと本気で言わないといけないとは思いますが、ガミガミ怒ってばかりいる自分に嫌気がさします。
 でも、きっと子供は私の普段の生活を黙ってしっかり見ていて、自然と私の姿勢を受け継いでいくものなんだろうと感じました。怒るだけでなく、子供に見られていることをちゃんと意識していないといけないですね。

 育児もリハも自分の生き方も悩みどころは様々ですが、答えはひとつではありません。重要なのは私自身の姿勢だと思いました。子は親の鏡、患者さんもセラピストの鏡なのかもしれません。

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