第14回 神奈川県作業療法学会報告
学 会 長 菅 原 洋 子 (国際医療福祉大学小田原保健医療学部)
去る4月21日季節はずれの寒さと雨の中、小田原市にある国際医療福祉大学にて4年ぶりに県学会が開催されました。
テーマは「つなげよう過去から未来へ」としました。
その背景には、県士会員の約60%が経験10年未満という会員構成により、これまで実践してきた作業療法の知識と技術が臨床の場で伝わる機会が少ないのではと危惧したことにあります。
特別講演及びシンポジストの先生方には、その主旨を御理解いただきまして広く深い御講演を頂きました。
特別講演では浅井先生がアメリカ留学中に作業療法理論を学んでこられたことをもとにして、現在あるいくつかの理論を俯瞰して作業の目的と意味と意義をしっかり伝えていただきました。
またシンポジウムでは40数年にわたる身体、精神、発達の各領域での状況や制度の変換に伴う「作業療法のお仕事」を具体的に知る機会を得ることができました。
特に各領域のお医者様には作業療法を含むリハビリテーションのこれまでを整理していただき、多くの世代にそれぞれの意義があったと思います。
そして会場一杯の聴取者が長時間にもかかわらず、じっと聞き入っていたという事実からも集まった方々の熱意が伝わりました。
ランチョンセミナーへの参加者は昼食も食べずに受講する人も多く自助具への関心の高さを知ることができました。
作製までの時間が取れず残念に思われた会員の方々も多かったようですが、今回がさらなる研鑚きっかけになることを祈っています。
午前と午後の2回に分けておよそ50題近くの演題発表があり、会場からは若い人々の緊張が伝わってきて未来の神奈川の力を感じました。
この発表のいくつかが来年開催のWFOT学会にて花開くことを期待したいものです。
実行委員44名と学生69名にて参加者371名をお迎えしての学会でした。103名の事前登録があり受付の混雑緩和に大いに貢献していただきました。
また雨にも関わらず2組3人のお子さんが託児室をご利用頂き、子育て中にも自己研鑽の機会を保障していく一歩になったと思っております。
今回の実施に関しては昭和大学学会や、北里大学学会の実行委員の方々に多くの御指導を頂きました。
私達の実践をきちんと整理して横浜リハビリテーション専門学校の学会へ繋げていきたいと思います。
最後に多くの皆様の学会御参加に実行委員一同再度御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
第14回神奈川県作業療法学会
テーマ:つなげよう過去から未来へ − 作業療法の挑戦 −
学会長:菅原 洋子(国際医療福祉大学)
期 日:平成25年4月21日(日)
会 場:国際医療福祉大学(小田原駅西口)
主 催:一般社団法人 神奈川県作業療法士会
後 援:一般社団法人 日本作業療法士協会
協 賛:小田原市