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【在学生】第24回 作業療法との出会い

第24回 作業療法との出会い 私が作業療法士を志した理由は、小学生の頃に祖父が病院に入院し、そこでリハビリテーションを受けていて、作業療法士という仕事を知りました。まだ小学生だったので詳しいことはわからず、ただ祖父が楽しそうに作業をしているのを見て、「いい仕事だな、楽しそうだな」という気持ちが湧いてきました。
 その後高校生の時に職業体験の機会があり作業療法の見学に行き、そこで治療している作業療法士を見て憧れを感じ、作業療法士を志すことに決めました。

 いざ大学に入学すると、高校では習わなかった解剖学や生理学、専門的な作業療法概論を学び始めましたが、いまひとつ作業療法について深く理解することができなかったのが本音です。しかしある日の授業で教授から、「作業療法とは折り紙1枚でも治療になる。それがもしご老人で、お孫さんへのプレゼントだとしたら治療効果は上がる」と聞き、ここに私は作業療法士の魅力を感じました。

 学年が進むにつれ授業も増えていき、辛く感じ、自分は作業療法士に向いているのかと思うことも多々ありました。そんな中、授業で脊髄小脳変性症という病気を学びました。それは祖父が患った病気であり、この病気に強く興味が惹かれました。同時にあの頃の祖父へと行われていたリハビリテーションの意味や、自分はあの頃に何かできたのではないかということも感じました。

 3学年になり,評価実習として実際の臨床の場での作業療法に触れました。そこで初めて受け持った患者様は、思わぬ事故で障害を負ってしまった脊髄損傷の方でした。その方に最初出会った時、「急に手足が動かなくなってしまって辛い、私を助けてください。」と言われ、私は自分に何ができるのだろうと思いました。評価が進むにつれ、問題点や目標が挙がる中で“この方のために力にならないと”と思い、何度も壁にぶつかりました。しかし真っすぐに患者様と向き合うことで心を開いてくれ、障害と向き合い努力したいと言ってくださりました。最終日には病棟のお世話になった患者様方に、私の趣味である楽器を演奏しました。その患者様は大変喜んで、涙を流してくださり、担当の患者様は「君に出会えて本当に良かった。これから辛いこともあると思うけど、良くなるように頑張るわ。本当にありがとう」と言ってくださり、私は大変うれしく思い、改めて作業療法士を志そうと思いました。このような音楽の演奏も治療になり、それを治療の手段として行える事は作業療法士の魅力であると思います。

 今現在思うことは、作業療法士がいかに患者様と親身になることができ、あくまで主体は患者様にあることが大事ということです。関係性が作れていないのにも関わらず、作業療法士が一方的に治療をしても効果は高くないと思われます。前述の教授の言葉「お孫さんのために折り紙を折る」というように、患者様自身が何のために行うのかという目的を持たせるべきであると感じます。それは現在4年生になった自分自身にも言えることだと思います。自分は何のために作業療法士を目指しているのか、なぜこの勉強をしているのかなど、目的を持つべきであると思います。

 私の体験談が主になってしまいましたが、作業療法士のことを少しでも知っていただけたら嬉しいです。最後に私が言いたいことは、作業療法士を志す仲間と出会えたことが今の自分にとって最大の財産であると感じています。大学生活の楽しいことや辛いことも共有できた仲間はとても大切なものです。これから4か月の実習が始まります。一人一人が作業療法士の夢をかなえる為、長く辛い実習に挑んでいきますが、必ずみんなで合格して、また笑い合おうという約束をしました。そのような仲間に出会うことができる作業療法士という仕事があるということをぜひ知っていただければと思います。

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