本の紹介「認知症を生きる人たちから見た地域包括ケア」

本の紹介「認知症を生きる人たちから見た地域包括ケア」つくばで開催された、第31回認知症学会学術集会のポスター発表で、ある演題が目を引きました。
小さな文字でぎっしりと書かれている…通常のポスター発表なら、あり得ない方法論を敢えて選択しておられるからには理由があるはず。
そう思って読み進めていったら、とてもビックリしました。

こんなにスゴイことがこんなところまで既に行われているんだ…という驚きです。

政策としてトップダウンで地域包括ケアを考えるのではなくて
認知症のある方の立場から、必要な地域包括ケアをともに考えてともに作り上げていこうという姿勢です。
そのために、現状把握をご家族も含めた多職種恊働でおこなう。
その丁寧さ。

勧められた本をさっそく購入し、帰途電車の中で読んでいくうちに思わず落涙しそうになりました。
行間から滲み出てくるのは、その丁寧さです。
認知症のある方に寄り添う…という姿勢が一貫しています。
この1冊の本に凝縮された京都での取り組みの今までとそしてこれから。
それは大きな希望です。

ふだんの臨床をもとに
ふだんの臨床を超えて
できることから、声を上げていこう。
一歩、前に踏み出してみよう。
勇気をいただいた本です。

「認知症を生きる人たちから見た地域包括ケア」
クリエイツかもがわ
http://www.creates-k.co.jp 

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